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赤い湖 ラグナ・コロラダ
翌日、多少の具合の悪さもあり少し不安を抱えつつも、アタカマ砂漠を歩いたり、
死海よりも濃度が濃いという塩湖でふわりと体を預けての水中浮遊を楽しんだりして
ワイワイ楽しんだ。とは言え高地!
興奮したせいか、歩いているとまた気持ち悪くなり夫がビニール袋を差し出す。
こんな繰り返しではあるが、ハネムーン続行を決め天空のアタカマ砂漠から陸路で
国境を越えてボリビアのウユニへ向かう。
一度は行きたかったウユニへは、標高5,000mものアンデス山脈を2日かけて四駆で越える。
アンデス山脈での陸路は、まさに荒野の砂漠で道なきみちや枯れた川をも疾走するのだ。
途中には、グアナコの群れが横を疾走し、リャマもすぐ近くを歩いている。
アルパカはセーターなどでよく知られているが、グアナコ、リャマもアルパカの同類。
グアナコは、より高地に生育し寒い環境にも耐えられるよう柔らかく暖かな毛を
たくわえている。
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グアナコの群れ
いくつかのラグーンにも訪れた。
フラミンゴの生息する赤い湖のラグナ・コロラダ、白い湖のラグナ・ブランコと
エメラルド色のラグナ・ベルデ。これらの色は鉱物やプランクトンによるものだそう。
なにより圧巻なのが、みたことのない大自然の色彩だろうか。
目に映るのは大自然の鮮やかなアースカラーのグラデーション、青い空に白い雲、
茜色に染まる湖、青銅色や深い緑色の濃淡、山吹色やベージュなど
情熱的な色彩の虹をみているようだ。
時間を忘れて立ち尽くす、まるで大自然の絶景に包まれているちっぽけな私たち。
自然とはなんと豊かで奥深いものだろう。
アンデスの標高4,500mの荒野には、壮大な景色を望む露天風呂もある。
嬉々として水着に着替え外国人に混じり壮大な景色と天然温泉を堪能した後は、
同じく4,500mほどに位置する世界一高地にある要塞のようなホテルへ。
玄関には巨大な酸素ボンベが目の前に聳え、どれだけの人がボンベに救われるのだろうかと
不安が一瞬頭をよぎる。
砂漠性気候のこの地にあって無尽蔵の太陽の力は偉大だ。
太陽光発電で電気をまかなうため、お湯の出る時間も決まっており電気も10時で消灯。
不便さはあるが、このロケーションでどうやって食材を調達してくるのだろうかと思わせる
素晴らしいコース料理とスタッフのホスピタリティに、疲れたからだも心もあたたまった。
かえすがえす残念なのは、世界一の星空をみようという気持ちの余裕も体力も私たちには
残されてなかったことだ。寒々としたシャワーののちは、疲れた体を温めてとにかく
早く眠りにつきたかった。
今まで味わったことのない初めての南米、旅は人間性がよくわかるというが、
夫のことを心から信頼できる人だなと思えた。
私たち夫婦の冒険旅の序章のスタートである。